地方に家を建てる備忘録的なブログ

都市部出身者が地方で家を建てるということ

空き家が簡単に見つからない理由

地方移住をするニュースや地方都市生活を取り上げたニュースや番組をよく見かけます。
でも、実際空き家が利活用されている事例は一見あるようですが、
それは、ほんのわずかなケースって皆さんご存じですか?

 

下の画像を見てください。

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検索で、”空き家 なぜ” と入力した結果です。 

検索結果の記事で見かけたのですが、
空き家を売らない理由の1位と2位は、「物置として必要だから」と、「解体費用をかけたくない」の2つです(3位は「特に困っていない」)
とのこと。アンケート調査結果だそうですが、私の所感も含めて書きたいと思います。

 

理由その1)手放す理由がない

 

<<いきなり質問です!>>
あなたはファミコンやPSのソフトを中古で手放しますか?

手放さない人の方が多いんじゃないでしょうか?


遊び終わったゲームでも、またやりたくなる機会が来るかも。
思い出深いゲームだから手放せない。。。
といった風に。


そんな感じでタンスや物置に放置されたまま時は流れ、
もはやファミコン本体が老朽化どころか製造中止になり、
事実上使えなくなったのに、捨てる機会を逃している
という人はいないだろうか?

率直なところ、地方の空き家もそんな感じである。

時が経ち、その家の住人が住まなくor住めなくなった状態。
定期的に手入れができず、老朽化がジワジワやってきても
手放さなくても十分に土地が広いし、壊す必要がない。
老朽化した家の固定資産税なんて微々たるもの。
むしろ更地にした方が固定資産税の減額制度は無いのだ。

じゃあ物置に使えるかもしれないし、
老朽化した空き家を持ち続ける方が個人的には有利
と考えてしまうのが当たり前ってことになる。

上記1位と2位の理由に結局つながっていくのですが、、


理由2)物件に対して、”思いが強い売主 VS 冷静な買主” の対立構造

 

経済学だったか心理学の研究でそういうのもあったはず。
要するに思いや情がこもったものを誰かに譲り渡したり売ったりする時、
売る側は思った以上に高値を付けたがるという傾向があるそうだ。

長年使った売主は、老朽化した空き家に対しても不当に高い値段を付けたがる。
不動産鑑定士や不動産屋が何と言おうと、そういう傾向だ。
これが都市部のマンションや戸建ての売買となると、
三者寄りの考え方が有力になるだろう、つまり、
客観的な物件の査定での取引になる。

しかし、地方都市になるとそうはいかない。
鑑定士や不動産屋が何と言おうと、”じゃぁ、売る気が無いなら売らないよ!!”
で話は片付くのだ。
そんなに売って欲しいなら納得する額にしてくれ! と。

地方都市の辺鄙な牧草地(=畑!)16,000㎡が3,000万円!
景色や自然環境が良いものの、交通アクセスの非常に悪い別荘地の別荘3LDK、
築26年の空き家が1,000万円。高い、、、


何も事情を知らない人が少し聞いただけだと、
『!!!えっ??安い!お得??』となるのではないか?

でもここにも罠は隠されている。私も色々経験した。
4,000㎡の敷地に建てられた空き家が5000万円でどうか?と
言われたこともあるが、それも多少罠だったなぁ。
そんなこんなも今後書いていこうと思う。

いずれにしても、一般的な話、
経済的に困っておらず、特に手放す必要性がない家を慌てて売却するでしょうか??

空き家は流通しない。。。そこには非常に根深い原因と解決できない課題があるのだ。